「日中偶発軍事衝突」は起こるのか(8)
今でも「尖閣は中国が実効支配している」 中国ではそう思い込んでいる人も多い
香港フェニックステレビ、リー・ミャオ東京支局長に聞く(上)

建築予定地やご希望の地域の工務店へ一括無料資料請求

客観的事実伝えただけでも「日本側に立っている」

―― 事実関係やファクトを粛々と伝えるということですね。こういった姿勢は、視聴者に伝わっていますか。

リー: なかなか難しいところです。そもそも、尖閣に関する客観的な事実関係が中国に伝わっていないことが問題です。いまだに、「尖閣は中国が実効支配している」と思い込んでいる人も多い。日本が実効支配しているという事実が理解されていないので、中国の視聴者からすると「抗議船は中国の力が及んでいる場所に行ったはずなのに、なぜ日本に逮捕されてしまうのか。非常に問題だ」となる。ただ、こういった客観的な基礎的な事実を伝えただけでも、「日本側に立っている」といった批判を多く受けます。

リー・ミャオさん プロフィール
りー・みゃお 香港フェニックステレビ東京支局長。中国吉林省出身、吉林大学日本語学科を卒業後、1997年に来日。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科で国際関係を学び、博士課程単位取得退学。国際放送「NHKワールド・ラジオ日本」中国語アナウンサーを経て2007年から現職。

1 2 3 4 5
姉妹サイト