福島県に日本最大級のメガソーラー 中国「上海電力」が発電に向け本格始動

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   中国の上海電力が、日本での太陽光発電事業に向けて着々と準備を進めている。

   なかでも、福島県西郷村に建設されるメガソーラーは59ヘクタール、東京ドーム12個分の広さで7万6500キロワット(kW)の発電量を有する、国内最大級とされる。

大阪市や栃木県那須など、すでに国内数か所で計画

中国の「上海電力」が日本で、本格的に太陽光発電事業に乗り出している(写真はイメージ)
中国の「上海電力」が日本で、本格的に太陽光発電事業に乗り出している(写真はイメージ)

   中国の上海電力は1882年の創立。上海証券取引所に上場していて、株主は中国電力投資集団などの政府系資本がほとんど。上海を基盤に事業を展開し、発電施設800万キロワット(kW)の容量は、日本の北陸電力と同じ規模をもつ。

   海外進出も果たしており、トルコやイラク、タンザニア、インドネシア、オーストラリアの5か国に進出してきた。日本への進出は2014年1月。東京・丸の内にオフィスをかまえ、100%出資の現地法人として「上海電力日本」を設立した。

   太陽光発電などの再生可能エネルギーによる発電事業への投資、発電所の建設、電気の供給・販売を手がけ、さらには2016年の電力事業の完全自由化への対応をにらんでの設立。また、中国政府の「走出去」(対外進出)と「新エネルギーの大いなる発展」のスローガンに呼応した動きでもある。

   日本での狙いは、2012年にはじまった再生可能エネルギーの全量買取制度にあるとみられる。海外からみても「高い」といわれる電力の買い取り価格(1kW時あたり32円+税、期間20年。2014年)を背景に、安定してもうけられる投資事業とみなされているからだ。

   そんな上海電力が、福島県西郷村のほか、大阪市住之江区南港(コスモスクエア地区)や栃木県那須烏山市、静岡県富士宮市、大分県宇佐市などの国内数か所でメガソーラーを建設する計画を進めている。

   大阪市ではユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)に隣接する市有地を借り、2014年5月18日には上海電力日本と伸和工業が共同で投資した「大阪南港太陽エネルギー発電所1号」プロジェクト(発電量1.5万kW)の竣工式が行われた。

   6月には、12年8月に閉鎖された栃木県の「星の郷ゴルフ&ホテル烏山」の跡地に、5万kWもの発電量のメガソーラーを建設することがわかった。すでに地元関係者などへの説明会が開かれたとの情報もある。

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