「スキャンダルに巻き込まれた公人は、償いの手段として自殺を選択」
他紙と方向性が大きく違っていたのがウォール・ストリートジャーナル紙だ。同紙のウェブサイトでは、
「日本では自殺は償いの手段になることもある」
という見出しで、
「笹井氏の研究は幹細胞の21世紀の科学に新たな地平線を切り開くものだったが、笹井氏の一生の終わりは、日本の伝統に従ったものだった。中世から現代に至るまで、スキャンダルに巻き込まれた公人は、償いの手段として自殺を選択することもある」
として、不祥事の末に自殺することは「日本の伝統」だとした。記事では、松岡利勝元農水相や、竹下登元首相の秘書を務めた青木伊平氏など、金銭スキャンダルをもとに自殺に追い込まれた人を列挙している。
ただし、コメント欄には
「この記事はミスリーディング。日本では、自殺はもはや償いの手段でない」
といった異論が続々と寄せられている。