「そのような意図はありませんし、問い合わせなどもありません」
伊藤園の「お~いお茶」は1989年2月、それまでの「煎茶」として販売していた商品を、新たな「ブランド」として売り出すために付けられたネーミングで、もう25年にもなる、超ロングセラー商品。
たしかに、かつては会社で女性社員が「お茶汲み」などと呼ばれ、お茶を煎れるのが当たり前だとされていたことがあるし、それを女性差別と指摘する向きもあった。ただ、最近はかなり改善されていて、来訪者にお茶を出すのも男性社員の場合が少なくなくなっている。
そんな事情もあってか、インターネットでも、
「女を召使扱いしているって言いたいんだろ?」
「まあ言いたい事はわかったが…」
「一概に間違っているとも思わないけど…」
と、海部美知さんの言い分に理解を示す声がまったくないわけではない。
伊藤園は、「その(男尊女卑の)ような意図はまったくありませんし、これまでに(商品名を変更してほしいといった)要望や問い合わせはありません」と話している。
ちなみに、「お~いお茶」は米国でもそのままのネーミング、文体(ロゴマーク)で販売している。同社は「昨今のクールジャパンの流れもあります」と説明する。
「お~いお茶」を含む日本茶・健康茶飲料の販売状況は、国内売上高で6月(単月ベース)は前年比0.2%増、数量で同3.2%増。累計(5~6月)でも、売上高が1.6%増、数量で4.2%増と、好調に推移している。