鶏肉問題は米国的なマネジメントの限界示す
そうしたなか、日本マクドナルドは新商品の「豆腐しんじょナゲット」を、2014年7月30日に発売。まったく偶然のタイミングで、同社も「販売は食肉問題が発生する前から準備されていました」とコメントしているが、「チキンマックナゲット」にしても、そもそもお客は原材料よりも「マクドナルド」という「ブランド」を信用して購入している。
前出の大関氏はこう話す。
「コストを必要以上に落とすことのリスク、それが食べものであれば、品質が落ちれば危険度(人体へのよくない影響)が増すことのリスクを、消費者もそろそろ認識すべきです。これまではブランド力を信用してきたのでしょうが、今後はそればかりではいけないということでもあります」
企業が本気で品質を向上させようとするのであれば、まず中国での生産をやめてみる。それは販売価格の上昇を意味するが、適正な価格でモノをつくるというのはそういうことだ。
鶏肉問題は、低価格競争で売り上げを伸ばす、米国的なマネジメントの限界を示しているかもしれない。