米国版は「1ドル売却」、紙版休刊から1年強で復刊
本家の米国版でも、近年は赤字体質から脱却できずに「身売り」を繰り返してきた。2010年、発行元として50年以上運営してきたワシントンポスト社が音響機器メーカーのオーナーにわずか1ドルで売却。大いに話題となった。直後に新興のオンラインニュース「デイリービースト」と合併し、同サイトの創業者がニューズウィーク編集長に就いた。2012年には、約80年続いた雑誌の発行を12月31日で停止し、翌年からオンライン版のみでの記事配信に切り替えた。
ところが2013年8月、今度は米ネットニュース企業のIBTメディアが買収を発表すると、2014年3月から「紙版」を復活させたのだ。わずか1年強で180度転換した格好となり、持ち主も運営方針もコロコロ変わっている印象がぬぐえない。
竹田前編集長は2010年、ワシントンポストが米国版を売却した際にブログで「誰が新しいオーナーになるかによって、ニュースメディアとしてのあり方は変わるかもしれない」と書いていた。日本版の今度の発行元となるCCCは、書店を全国展開する点がこれまでと異なる。今までとは違ったスタイルのニューズウィークに生まれ変わるかもしれない。