タレントの経歴は「食品偽装」と同じようなものである
加えて、テレビバラエティーの制作側は番組を作り上げる能力が低下した。その結果、タレントや芸人を連れてきてその番組を任せ、身内同士で互いの暴露話をさせて盛り上げるといった安直な企画が横行、「ポリシーもなくタレントのための番組を作る」ようになった、と肥留間さんは分析する。
そもそもタレントであるならば芸がなければならないが、実力が伴わないためプライバシーを切り売りしなければ生きていけない。それがかつては過去の貧乏話だったり、不幸な生い立ちだったりしたのだが、「売るべきものが無くなった」ため今度は収入の話題になった、
「つまりはテレビの劣化がさらに進んだ、ということです」
と手厳しい。
タレントや有名人がどれくらいの収入があるかについては昔から気になるところであり、タレントが暴露した収入に関してネットなどで盛り上がることは理解できる、としたうえで、その金額を真剣に信じる視聴者はどれくらいいるのだろうか、と肥留間さんは首を傾げる。
「タレントというのは今話題の『食品偽装』のようなもので、経歴や年齢、皺の数、異性経験などいわゆる『偽装』が横行しているわけですよね。自分の収入の話をしてもそれは100%本当のことを言っているとは限りませんよ」
と肥留間さんは話している。