ネコ殺しなど異常行為の積み重ねが原因?
精神科医の町沢静夫さんは、今回の加害女子高生も、2つの精神障害を発症していたのではないかとみる。
「ネコを解剖したり、給食に洗剤を入れたりしたのは、行為障害に当たると思います。それを積み重ねることによって、殺すことに快感を覚える性的サディズムになったのではないでしょうか。女性には珍しいですが、酒鬼薔薇のケースと同じように、同性に対してもありうるはずですよ」
ただ、酒鬼薔薇事件では、精神病は認められず、責任能力はあったとされており、今回の加害生徒も同様ではないかとしている。
報道によると、生徒は、ハンマーなどの凶器を事前に購入しており、殺すことに計画性があった。「マンションで一緒にテレビを見るなどしていたら、我慢できなくなった」と供述しているともいい、最後まで同級生を殺すことへの葛藤がありながらも衝動を抑えられなかったようだ。
町沢さんは、生徒が母親を慕っており、「母親が亡くなって起こったことのショックが大きかったのではないか」と見る。酒鬼薔薇事件でも、祖母だけが頼りだった中学生がその死をきっかけに精神障害を悪化させたとされており、今回の生徒もその可能性があるとみている。
加害の対象が同級生に向いたのは、「親の愛に恵まれていた同級生に無意識のうちに嫉妬するなどしていたこともあったのでは」とも話している。