ウクライナ情勢がサッカーW杯に飛び火 英独から「ロシアから開催権取り上げろ」の声

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   ウクライナ情勢が、スポーツの世界にも飛び火しかねない情勢になってきた。ロシアで2018年に開催が予定されているサッカーのワールドカップ(W杯)について、「このままでは開催させられない」といった声が欧州の政界から相次いでいるからだ。

   マレーシア航空の撃墜事件では、親ロシア派の武装勢力による犯行が疑われている。ロシアは武装勢力に対して事件後も支援を続けていると疑われており、欧州各国はロシアに対して方針転換を強く迫っている。方針転換を求める手段のひとつとして、「開催権はく奪」という異例の構想が浮上したわけだ。

「非常に有効な政治的、象徴的な制裁措置になりうる」

   EUは7月25日にロシア人の入域制限や資産の凍結など、経済制裁の適用範囲を拡大したなかり。英国のクレッグ副首相はこれに加えて、2014年7月27日付のサンデー・タイムズ紙のインタビューでW杯開催権のはく奪に言及した。クレッグ氏によると、はく奪の可能性が出てくることは「非常に有効な政治的、象徴的な制裁措置になりうる」という。このままロシアによる開催を許した場合、世界の指導者は「あまりにも弱く、不誠実だと思われる」とも述べ、他国も同調するように求めた。仮にロシアでの開催がなくなった場合は、代わりにロンドンで開催することにも含みを持たせた。

   英BBCによると、英首相官邸の報道官も、

「ロシアのふるまいからすれば、市民が問題を提起しだしたとしても驚きには値しない。ロシアが国際的な立場をこれ以上傷つけないために、方針転換することの重要性を示している」

と大筋では同様の趣旨の発言をしている。野党の労働党も「もしロシアが撃墜事件に直接関与したという証拠が見つかったとすれば、国際サッカー連盟(FIFA)は、ロシアが2018年大会を主催するのが適切かどうか再考すべき」と同調した。

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