岡山県倉敷市の女児監禁事件で、容疑者の部屋にアニメポスターが貼られていたことが盛んに報じられ、監禁と関係があるのか、とネットで反発が出たが、さらにマスコミへの不満の声が高まっている。
男は結婚経験があり母親の介護もしていたことがあまり報じられず、アニメと監禁の関係ばかりが強調されているとして、報道に偏りがあると憤るコメントが書き込まれている。
「母親の面倒を熱心に見ていた」
アニメファンの多いネットでは、監禁事件の報道が「オタク叩き」であるという意見が目立つ。アニメのポスターを貼るような人間だから事件を起こした、と誘導されていると怒り、それ以外の犯人の素性がほとんど報じられていないとしている。
大手まとめサイトでも、
「容疑者は結婚経験アリ。親の介護で懸命に支えるため仕事を辞め実家に戻った・・・ 報道してんのコレ?」
「犯人は実は既婚だった模様。親の介護で仕事を辞め、父親とは死別・・・全然報道されてなくない?」
といった見出しが並ぶ。
まったく報道されていないわけではない。2014年7月22日放送のフジテレビ系「とくダネ」では容疑者の過去を取り上げた。親類の証言では、容疑者は都内の私立大学、大学院を出て、その後に結婚して海外で挙式した。結婚は長く続かず離婚し、子どももいなかったという。
産経新聞の7月21日の記事によると、容疑者は以前、県外で仕事をしていたが、母親の介護のため月に数回実家を訪れ、「車いすに乗せ同窓会に付き添ったり、手作り弁当を渡すこともあった」。近所の住民による「母親の面倒を熱心に見ていた」という証言も書かれている。
しかし、一連のマスコミ報道で強調されていたのは「アニメ好き」という部分だったと感じた人が多いようで、「やらかしたことは許されんけど、もうちょっと公平に報道すべき」「悪意ある偏見ある犯人像を作り上げての報道な恥はないのか」といったツイートが出た。
どんな事情であったとしても断じて許されない犯行だが、「結婚して子供もできずに離婚してたり、父親亡くなって母親介護施設行ってたりするの聞くと、やっぱ辛いこともあったんだなぁって思う。そりゃ誘拐したら犯罪だけどアニメ関係ねぇだろ」という意見もあった。