元ライブドア社長で、ブロガーなどで活躍しているホリエモンこと、堀江貴文氏が「コンビニ居酒屋」という新たなビジネスモデルを提案している。
「最近、おいしくなっている」といわれる、おでんなどのコンビニエンスストアの惣菜のほうが、均一料金でメニューを提供する激安居酒屋よりも「断然おいしい」というのが、その理由だ。
コンビニの隣に小さな居酒屋スペースつくってセルフサービス、どうだろう?
堀江貴文氏は自身のブログ、HORIEMON.COMで2014年7月20日、「コンビニ居酒屋という新しいビジネスモデル」をテーマに、こう記している。
「最近、金の蔵とかの一品280円とかで食べられる居酒屋が人気だけど、はっきりいってマズい」・・・ 堀江さんはたまに若い役者らなどとの飲み会に出かける際に激安居酒屋を利用することがあるようだが、自分から利用したいとは思わない、という。
どうやら提供されている料理が口にあわないようで、「はっきり言ってセブンイレブンのほうが金の蔵で出てくる物より断然美味い!」と、書いている。
「冬場はセブンイレブンのおでんはそこらの街のおでん屋より美味い。惣菜のバリエーションも物凄い。スイーツのバリエーションもすごいし、ソフトドリンクと焼酎とソーダと氷買ってくればどんなカクテルでも作れるというくらい飲料類も充実している」と、絶賛しているのだ。
これにインターネットでは、
「これは事実だな。コンビニが美味いって事じゃなくて、それだけ居酒屋の質が落ちたんだろ」
「いやこれはホントそう。セブンの冷凍食品とか安くてクソうまい。外食潰れるレベル」
「今の若い子は金ないから家飲み多いよな 居酒屋行かない」
など、堀江氏の言い分に賛同する声が多くみられる。
さらには、こんな提案も。
「コンビニの隣に小さな居酒屋スペースつくってセルフサービスするのどうだろう?」と、堀江氏はいう。
最近は「コンビニコーヒー」もおいしいと評判で、生ビールのサーバーくらい置くスペースはあるだろうし、コロッケや鶏のから揚げなどの揚げ物も店舗でつくって揚げたてを提供している。
「コンビニ居酒屋どこかコンビニ始めてくれないかな。。。」と、大いに期待しているようすがうかがえる。
「堀江さんのような方に… 残念です」
たしかに、コンビニの惣菜などがおいしくなっていることは否めないようで、矢野経済研究所の「国内の惣菜(中食)市場」の調査結果(2014年6月12日発表)によると、2013年度の惣菜市場の規模は前年度に比べて0.6%増の8兆2796億円(予測値)、14年度は0.5%増の8兆3213億円と拡大。市場の増加は、基本的には少子高齢化の影響や共稼ぎ夫婦の増加によるものだが、同研究所は「コンビニエンスストアなどで販売される惣菜の品質が向上していることが一因」とみている。
一方、評判のよいコンビニ惣菜に比べて、「金の蔵」や「和民」のような「低価格」居酒屋は伸び悩んでいる。堀江氏はブログで、「和民などの居酒屋業態はファミレス飲みが常態化して客離れが起きているらしいけど、『コンビニ居酒屋』ができたらファミレス飲みも金の蔵みたいな激安居酒屋も瞬殺のような気がする」と指摘する。
堀江氏に名指しで「マズい」と言われてしまった「金の蔵」を運営する三光マーケティングフーズは、「堀江さんのような方に… 残念です。わたしどもとしては著名な方にも好かれるようにしていかなければいけませんし、勉強させていただきます」と、受けとめているものの、ショックだったようす。
ただ、すでに同社は低価格の「均一料金」メニューでの提供を見直しており、「質のよい食材にあわせた価格帯でのメニュー、サービスの提供へと切り替えています」と説明。安さではなく、料理やサービスのクオリティ重視への取り組みを強めているところ。
コンビニのような、気軽に立ち寄れる「ちょい飲み」のニーズがあることも承知しているが、「ゆったりした時間や居心地のよさ、良質なメニューやサービスなど、居酒屋のよさを高めていきたい」と話し、それによってコンビニなどに対抗していく考えだ。