倉敷女児監禁の容疑者の「異常な言動」を解く 専門家「小児愛だが精神病ではない」

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「性格の歪みであり、責任能力は問える」

   また、報道によると、藤原武容疑者は、イラストの仕事をしていたこともあったが、最近は働いていた様子がなかったという。町沢静夫さんは、そのことについて、こう指摘する。

「あの年ですので、人生に失敗したという気持ちが強いのではないかと思います。それで、前に進めないと後ろに行ってしまう退行現象が起こっているのでは。成長したくないので、働くなど大人としての義務を果たせないわけです」

   生活費や家の改装費なども親の遺産でまかなっていたとの報道もあり、成熟しないでも生きられる状況が影響した可能性もあるとみる。

   ただ、町沢さんは、異常な性的嗜好があるからといって、情状酌量の対象にはならないとする。

「小児愛は、精神病ではなく、性格の歪み、性的倒錯といったものに当たります。昔からあるタイプで、誘拐や殺人などもそこから起きています。しかし、また同じことをする恐れが強いので、治療はしないといけないでしょうね」

   板倉宏日大名誉教授(刑法)も、こうした性的嗜好について、「裁判では、藤原容疑者の精神鑑定が行われるかもしれないですが、責任能力がないとまでは言えません」と指摘する。藤原容疑者が初犯であっても、未成年者誘拐あるいは略取の疑いでも立件されれば、裁判で執行猶予はつかず、懲役5年ぐらいの実刑判決になるのではとみている。

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