町工場など製造業の2013年の年間設備投資額が、前年比1.7倍増の42万3000円となり、2年ぶりに増えたことが、総務省の個人企業経済調査でわかった。一方で、卸売業・小売業の投資額は3年ぶりに減少した。
景気回復の裾野が広がったことで、更新投資などが増えたとみられる。
製造業の売上高は年間で945万5000円となり、前年比0.6%増となった。増加は2年ぶり。ただ、営業利益は229万8000円と0.1%減り、4年ぶりに前年を下回った。資源高などの影響が響いているとみられる。
一方、卸売業や小売業の売上高は年間1720万2000円で、前年比3.1%減。大型小売店との競争で顧客を奪われ、投資意欲も低い実情が浮き彫りになった。
個人企業経済調査は、個人で「製造業」「卸売業、小売業」「宿泊業、飲食サービス業」「サービス業」を営んでいる全国約4000事業所を対象に、事業主の年齢、後継者の有無、事業経営上の問題点など(構造調査票)を年1回調査している。13年版は2014年7月11日に公表した。事業主による業況判断や営業収支などの動向調査は四半期ごとに開示している。