復興中の被災地に監視カメラの設置進む 無人エリア狙った悪質「空き巣」対策

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   東日本大震災から3年たった被災地で、まだ窃盗事件が発生している。住民が避難して無人になった地域を狙った犯行だ。最近は現金が残っていないのでアクセサリーなどの貴金属が盗む犯行が相次いでいるという。

   対策のため自治体による監視カメラの設置が進んでいる。

震災前と比べて「侵入盗」4倍以上

   住民のほとんどが避難した福島県富岡町にあるアパートで空き巣をしたとして2014年6月、建設作業員の男が逮捕された。男の実家からは貴金属などが押収された。100件以上の余罪を供述しているという。無人であることを利用した悪質な犯行だ。

   今後、幹線道路の復旧などにより車の出入りが活発になるので、空き巣が増加する可能性が指摘され、各自治体は監視カメラの設置に動き出している。浪江町は2月にすでに導入済みで、大熊町、双葉町、富岡町、葛尾村も導入予定だ。

   福島県警双葉署によると、これらの5町村では2013年は計212件の窃盗被害があり、そのうち空き巣狙いなどの侵入盗が192件を占める。震災前の2010年の45件と比べると、4倍以上だ。2014年は6月末までに侵入盗が92件発生した。

   「人が住んでいないので防犯上のリスクがある」と言い、警察は犯罪抑止のため警戒を強化していくことに加え、自治体による防犯カメラ設置に協力していく。どこに置くのが犯罪防止に一番効果的なのかなど、抑止力の高い場所をアドバイスしているという。

   浪江町が導入した監視カメラは、自動車ナンバーの読み取りが可能で、住宅地に入る車両を自動的に記録する仕様だ。大熊町も主要道路など40か所に監視カメラを、18か所にナンバー読み取り機能のあるカメラを設置する。

   双葉署の担当者は、個人レベルできる空き巣対策として以下のように話した。

「まずは戸締りをすること、貴重品がまだ残っているなら手元に保管したほうがいいです。一時帰宅で大事な物は持ちだされたと認識していますが、中には腕時計やアクセサリー、ネックレスを置かれたままの方もいるようです。現金の被害は、最近はほとんどないですね」
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