愛知県新城市の男性市議が2014年6月の定例市議会の一般質問で、少子化対策として「穴の開いたコンドームの配布」を提案していたことが分かった。地方議員がまたもや世間を賑わせている。
発言したのは、無所属3期目の長田共永市議(49)。その場では問題にならなかったようだが、共産党の浅尾洋平市議(36)が1か月ほど経った7月14日、発言の書き起こしをブログに掲載するなどして表面化した。7月17日から18日にかけて主要メディアも相次ぎ報じた。
「市民がニヤッとしていただけるようなPR」
書き起こしや報道によると、長田市議は「こういうことを言うとお叱りを受けるんですが」と断った上で、来年の市合併10周年事業について次のように発言した。
「婚姻届を出した方に『10周年ベビーをのぞむ』と言って、穴の開いたコンドームを配ったり、子供を産んだ方には『出産祝い金』ではなく(特産の)ジネンジョでもういっちょだとか、小粋な10周年に向けてもう1人とか。市民がニヤッとしていただけるようなPRの方法はいくらでもあると思うんですよ」
浅尾市議は「発言は、冗談とか口が滑ったとかいう言い訳が通じない性質のもの」として、ブログでこれを問題視した。
7月16日には議長が長田市議に口頭で厳重注意し、発言を議事録から削除する対応をとった。なお、市のホームページで公開されていた長田議員の一般質問映像も消えている。
長田市議は各メディアの取材に対し、市役所の固いイメージを変えたいという思いがあり、子供を産めない人を批判するつもりはなかったなどと釈明。「悪ふざけというか、ノリが過ぎたのかなというふうに思っております。不快に思われた方がお見えになるという事を十分反省しております」と陳謝した。