カレーライスチェーン最大手「カレーハウスCoCo壱番屋」などを展開する「壱番屋」(東証1部)が発表した、2014年5月期連結決算は、売上高が前期比6.4%増の425億円、純利益は10.4%増の23億円で、いずれも過去最高を更新した。
テレビのバラエティー番組でお笑い芸人に紹介された効果もあり、4月の既存店売上高は前年同月比20.0%増を記録し、消費増税もどこ吹く風だった。
かつては「餃子の王将」も人気に
バラエティー番組とは、テレビ朝日系の深夜のトーク番組「アメトーーク!」。「雨上がり決死隊」の2人が司会を務め、旬の中堅・若手芸人8人程度とともに展開する。かつて「関西男子のソウルフード」と呼ばれる中華料理チェーン「餃子の王将」を徹底的に語って「王将」の売り上げ、利益を急上昇させた経験もあり、影響力は大きい。
4月10日に放送された「アメトーーク!」では、ケンドーコバヤシ、TKOの木下隆行、ペナルティのワッキーといった人気芸人が出演し、「ココイチ」のお気に入りメニューなどを紹介。番組は1回きりだが、話題性が高いため、ツイッターなどのネット上で拡散して人々の食欲をそそり、既存店で前年同月比17.5%増(4月)の客数アップにもつながった。壱番屋も「放送されたメニューが注文されており、番組効果で全体が底上げされた」と手ごたえを語る。
5月以降の既存店売上高は5月が14.0%増、6月が6.2%増と落ち着きを見せているが、壱番屋は「4月のTV番組をきっかけに来店客数の水準が切り上がっている」と分析している。