武器輸出規制緩和、最大の狙い 最新鋭兵器の国際共同開発への参画だ

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オーストラリアと防衛装備品と技術の移転に関する協定に署名

   共同開発は早速動き始めた。安倍晋三首相は7月8日、訪問中のオーストラリアでアボット首相と、防衛装備品と技術の移転に関する協定に署名。17日のNSCでは英国とも戦闘機に搭載するミサイル技術の共同研究を行うことや、迎撃ミサイル「パトリオット(PAC2)」に搭載する部品を米国に輸出することを決めたといった具合。中期的には無人機分野がポイントになる。日本は爆発物の処理ロボットなどを開発してきたが、偵察用の無人航空機の研究は遅れており、米国などと組んで、早期に技術力を高めたい考えだ。

   実は、日本の武器関連技術は国際的に関心を集めている。例えば新明和工業の救難飛行艇「US-2」は3メートルの高い波で荒れる海上でも離着水できる世界最高水準の性能を誇り、インドへの輸出が検討されてきた。これまでは、武器と位置づけられる「敵味方識別装置」を装備したまま輸出できなかったが、その必要はなくなる。価格は約100億円と、ライバルの加ボンバルディアの救難飛行艇の2倍だが、輸出による量産効果で価格が下がると期待されている。

   オーストラリアは三菱重工や川崎重工がつくる最新鋭の潜水艦に関心を示す。水の抵抗を減らす技術や静粛性、空気を使わず発電し、長期間の潜水を可能にするシステムなど、各国の防衛関係者が一目置き、「非原子力の潜水艦で、日本製は大変質が高い」(ジョンストン豪国防相)。

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