「武器はないのか」「全然ない。医療用品、タオル、トイレットペーパー…」
墜落現場に到着し、墜落機の状況が明らかになるにつれて、焦りの色が濃くなっていく。
「ここにあるのは、毛布の一部、椅子、遺体」
「武器はないのか」
「全然ない。医療用品、タオル、トイレットペーパー…」
「書類はあるか」
「ある。ひとつはインドネシアの大学生のものだ」
動画の3番目の会話には、別の男2人による会話が収録されている。民間機を誤って撃墜したことをロシア側が非難したのに対して、武装勢力が開き直って反論しているようにも理解できる。
「(墜落したのは)旅客機だ。多くの女性や子どもの遺体がある」
「テレビでは、ウクライナの輸送機『AN26』のようだと言っていたが、機体には『マレーシア航空』と書かれていた。ウクライナの領空で何をやっているのか」
「じゃあ、彼らはスパイを乗せていたんだ。こんなところを飛ぶべきではない。ここでは戦争が起こっているんだ」
ウクライナ政府は撃墜への関与を否定しており、動画の公開を通じて「マレーシア航空機はロシアが撃墜した」という印象を国際社会に印象付ける狙いがあるとみられる。