最近の小中学生は「付き合う」のが当たり前! ――そんなNHKの特集がネットで話題になっている。
番組では、40人クラスで「付き合っていない子は2人」という女子中学生や、小学校高学年の4人に1人が付き合っているという調査結果を紹介。恋愛の低年齢化に、インターネットでは心配や羨望のまなざしが出ている。
女子がリードして「告白」
2014年7月12日放送の教育番組「エデュカチオ!」(NHK・Eテレ)では、「イマドキの子どもの恋愛事情!」と題して、恋愛の低年齢化を特集した。番組冒頭には、小中学生の街頭インタビューを紹介し、
「クラスで40人くらいいて、付き合っていない子は2人くらいしかいない」(中学1年生女子)
などと実態を伝えた。40人のうち38人が付き合っているとなると、交際率は95%にものぼる。
続いて、女子小学生向けファッション雑誌「ニコ☆プチ」(新潮社)編集者と小学生モデルの打ち合わせ現場を紹介。モデルいわく、女子から告白することが多く、他学年とも交際している。「ニコ☆プチ」馬場すみれ副編集長は、
「4、5年くらい前から、割と『男の子と遊ぶ』っていうテーマで読み物ページを作り始めましたね」
とコメント。読者3000人に行ったアンケートによると、小学校高学年の4人に1人が付き合っているという。
昭和女子大学教授で臨床心理士の山崎洋史さんは、小中学生の交際が「ステータスになっているのは間違いありません」と指摘し、親は「付き合う」の裏にある行動や意味を受け止めるのが重要とする。スタジオにカメラが移ると、司会の東山紀之さん(47)と法政大学教授・尾木直樹さん(67)が「付き合う」の意味について、「エッチするか、しないか」(東山さん)や、「手をつないで映画へ行く」程度(尾木さん)などと持論を語った。
一方、新成人は「交際経験ない」が半数
番組終了後、ツイッターには様々な感想が出ている。「マセガキ」との声もあるが、小学生とはいえ、もう身体は「女性」だ。08年に大阪大学人間科学部が行った「第12回全国初潮調査」によると、小学4年生の既潮率は6.7%、5年生で25.8%、6年生で58.3%となっている。子供を産める身体ゆえ、安易な交際を心配する声もある。
羨望のまなざしも多い。小中学生に「付き合う」ブームが起きている一方で、交際経験のない成人は増えているのだ。結婚情報会社「オーネット」は13年12月、新成人の独身男女800人にアンケートを実施。過去の交際人数については、男性の52.8%、女性の39.0%が「ひとりもいない」と答えた。
「小学生でも付き合っているのに、自分ときたら……」といった思いから、
「はぁ?(威圧」
「ちょっと小学生になってくる」
「いいなあ…。今時の子達素直に羨ましい」
などと、うらやむ人がいる一方で、
「恋で大切なことは付き合う事じゃなくて、本気の片想いをする事なのにな」
「小中学生の恋愛なんてお遊戯。実際、そのまま結婚する人は少ないし、結婚しても問題だらけ」
といった現実的な声も見られる。