自動運転車で世界の先頭を走っているのは米国
こうした分類をしているのは、日本の国土交通省にあたる米国の役所だ。別途、米国の業界団体「SAE」は「レベル4」を2分した定義も設けている。米国は自動運転車で世界の先頭を走っており、こうした基準作りでも主導権を握っているのが実情だ。日本の国交省は、安倍政権の成長戦略に尻を叩かれ、ようやく腰をあげたところ。13年秋、安倍首相が東京都心部で公道実験する自動運転車に乗るニュースが流れたのを覚えている方もいるだろう。
現状では、交通環境が安定している高速道路の走行を主に想定した「レベル2」に当たる車を、GMが2017年の発売を目指している。トヨタも「レベル2」相当の車について「2010年代半ばの実用化」を目標に開発を進めている。
一歩進んで機械側が運転を主導し、より障害物の多い一般道の走行を想定した「レベル3」に相当する車ついて、日産自動車は2020年までの実用化を目指しているようだ。日産は電気自動車「リーフ」を元にした車両を開発。高度なレーダーなどを搭載することで自車の位置などを素早く把握し、危険を回避する技術に磨きをかけているとみられている。