「スプリット」の投げすぎは肘を壊す マー君の「決め球」、5月には「警告」が出ていた

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2か月前から予言されていた「ケガ」

「若い投手に対してはカーブ、もしくはチェンジアップを投げるように薦めている。チェンジアップは、スプリットのように(縦の変化)使えるけれど、グリップは違うので、それほど、肘や前腕部への負担は掛からない。私は個人的に、彼が25歳という年齢で、あれだけスプリットを投げて、この先、どうなるのか、興味を持っている」

   これは5月1日、田中投手との初対決を直前に控えた、レイズのマドン監督の言葉だ。日本のネットメディア「THE PAGE」の直撃インタビューに答えたものだ。

   マドン監督はマイナーでの経験を踏まえた上で「スプリットを多投することには常に懸念を持っている。若い選手が多くのスプリットを投げると、肘や前腕に負担が掛かって故障に繋がるケースがある」と話している。不幸なことに、この予言が的中してしまった格好だ。

   田中投手の突然の故障を受けて、日本の大手紙も踏み込んだ記事を載せた。12日の朝日新聞は、「田中のスプリット比率は、日本で約12%、それが大リーグで25%。中4日の登板間隔も負担。日本時代の2倍以上の球数を投げているような感覚だったのだろう」という米国の専門家の意見を紹介している。

   読売新聞では、元巨人の鹿取義隆・読売新聞スポーツアドバイザーが「メジャーの試合球は日本より大きく重いため、負担も大きくなる」とコメントしている。「復帰後は使う球種の割合を変えるなどメジャーに合わせた対策が必要だろう」とも語り、投手生命を長持ちさせるために「スプリット減らし」をほのめかしている。

   田中投手の故障に関しネットでは「やっぱりスプリットはあかんな」という声や、「そういや黒田もスプリットめっちゃ投げるじゃんか。で、ずーっと安定して成績残してきてるじゃん」という意見や、「マーさんの肘はスプリットじゃなくて中4日の(登板日程の)せいじゃねーの」という反論などさまざまな反応が出ている。

   「トミー・ジョン」手術を受けることになれば復帰に1年以上かかる可能性もある。田中投手は果たしてマウンドに帰って来られるのだろうか。そのとき、これまでと同じようにスプリットを使うことができるのだろうか。

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