パイオニア、オンキヨーと連携 老舗2社が手を組んだ理由

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ネット配信という大きな流れには逆らえなかった

   一方のオンキヨーは1946年設立された大阪電気音響が起源。こちらもスピーカーが中心だったが、アンプやCDプレーヤーなども自社開発し、総合AVメーカーに発展した。DVDが登場した際には、いち早くホームシアターを世界展開した。2007年にはパソコンメーカー、ソーテックを子会社化するなど、パソコン事業にも本格参入した。2014年3月期の連結売上高は360億円で、営業利益は2億9000万円。純損失は4億6000万円と、事業環境は厳しい。

   両社とも、根強いファンを抱えるが、音楽や映像のネット配信の普及という大きな流れには逆らえなかった。DVDなど光ディスクを搭載した機器は需要が急減。良い製品の代名詞だった重くて大きな機器は敬遠され、軽さ、小ささが重視されている。

   AV業界では、2008年、日本ビクターとケンウッドという名門2社が経営統合し、JVCケンウッドとして再建を進めている。海外では、ギターで知られる米ギブソン・ブランズが、オランダの電機大手、フィリップスの音響機器事業を買収すると発表している。ギブソン社は、オンキヨーに出資しているほか、ティアックの親会社でもある。

   世界では、規模が小さなAVメーカーがなお多く、今後、世界を舞台にした業界再編が進む可能性もある。

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