放送中止は批判のせいではなかった
このCMは2014年2月1日から放送されたのだが、1か月経たないうちに放送されなくなってしまった。6月26日になって、サイバーエージェントが運営するネットメディア「EQLAIR(エクレール)」に「批判が相次ぎ打ち切りになった東京ガスのCM『母からのエール』篇が胸に突き刺さる」という記事が掲載されたことで、一気に話題になった。
YouTubeにアップされたCMを見た人からは、「現実的で家族の暖かさが伝わる。良い作品です」「最高に素敵なCM。心が温かくなる。勇気がもらえます。批判の理由が謎」「なぜ中止なのか誰も分からない。いいCMですよ、ていうか悪いところありませんが」など、「批判のせいで放送中止」に対する疑問の声が多数上がった。
CMが放送されなくなった経緯を、東京ガスに問い合わせてみた。
まず、CMの放送を中止したのは14年2月22日だった。放送期間中、確かに「心が痛む」といった感想が数件寄せられたことはあったが、「批判が相次いだ」というほどではないという。
放送中止には別の理由があった。この「家族の絆」というCMがシリーズ作品で、前作「『ばあちゃんの料理』篇」が広告賞を受賞することになり、「『母からのエール』篇」が放送されていた枠をそちらに差し替えることになった、というのが真相のようだ。