「台北・故宮展」、早くも10万人突破の大盛況 開催直前の「國立」騒動は何だったのか

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中国メディアではほとんど報じられない

   台湾では当時、展覧会中止の可能性があると複数のメディアが報じていたが、完全に猛反発というニュアンスでもなかったようだ。台湾にいる日本人留学生によると、野党の民進党系メディアは「なぜ今更問題視するのか」という論調で、世論が「國立」にこだわっている雰囲気はなかったという。

   一方の中国は、人民日報をはじめ主要メディアはほぼ無視。台海網など一部地方メディアが報じるにとどまった。それも台湾メディアの報道を紹介する程度だ。

   2010年に台北・故宮を訪れた40代の男性会社員によると、「周りはおそらくほぼ100%が中国本土からの観光客」というほどで、2013年に行った60代の別の日本人男性も同じ経験をしている。今回のトラブルについて、一般の中国人が関心を持たないというのは考えにくいという。ところが中国では検索エンジンの「微信(チャットサービス)」項目で、「台湾国立故宮博物院」の検索結果が表示されないという事態まで起きている。

   東博によると、開会後は、台湾側から特段の要求は寄せられていないという。

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