街の飲食店で「食べログ 話題のお店」と書かれたステッカーを見かけたことがある人も少なくないのではないだろうか。口コミグルメサイト「食べログ」が選出した店舗に随時送付しているものだ。
だが、送られた側がみな喜んで貼るかというと必ずしもそうとは限らない。2014年7月1日にはステッカーが届いたという東京都三鷹市のコーヒー店が「余計なお世話です」としてゴミ箱に葬った画像をツイッターで公開。インターネット上で大きな反響を呼んでいる。
「店主GJ」「惚れた」と称賛の声
注目を集めているのはスペシャルティコーヒーのテイクアウトスタンド「ブルースカイコーヒー三鷹の森店」だ。井の頭恩賜公園の中にあり、緑豊かな森に囲まれた公園のオアシスとして多くの人に親しまれている。
そんな同店のもとに「食べログ」の運営チームから例のステッカーが届き、店主が1日にツイッターで報告した。ツイートでは2枚のステッカーと「『食べログ 話題のお店』選出のお知らせ」と書かれた文書が写った画像も公開している。
文書によると「話題のお店」は多くの口コミが投稿されている店を選出するもので、該当するのは全掲載店約77万店のうち9%(約6万9000店舗)という。文書では「わずか9%のみ」「ごく限られたお店にだけ送付させていただいている」などと希少性を強調しているほか、結びには「『食べログ 話題のお店』への選出、誠におめでとうございます」というお祝いの言葉もある。
だが、店主は食べログから「話題のお店」と認定されることに価値を見出さず、次のツイートで「捨てました。余計なお世話です」として、ステッカーをゴミ箱に入れた画像を公開した。
思い切った行動はインターネット上ですぐに話題になった。「わざわざ公開しないで黙って捨てればいいのに」という声もあるが、「店主GJ」「惚れた」「男前」「ロックですね」「ブルースカイコーヒー△(編注:ブルースカイコーヒーさん格好いいの意)」などと称賛の声が相次いだ。
食べログは店側が申請していなくても、ユーザーが店舗ページを作ることができる。同店の情報もユーザーが登録したようで、店主はその後「ここのサイトは勝手にシステムに飲食店を捩じ込んで『表現の自由』を盾に不参加を拒否するので、抗議の意味でのせました。全ての飲食店が載せられたくて載っているわけではありません」とツイッターで説明した。