中国工場との関係は「非常に良好」
中国の工場との関係について、アルプス電気は「これまでも良好な関係でしたし、長くよい製品をつくってもらってきました。なかでも、この工場(東莞長安日華電子廠)とは20年以上のお付き合いで、会長自らが視察に足を運ぶほど、非常に良好です」と、強調する。
日中関係は尖閣諸島の領土問題が表面化して以降、すっかり冷え込んでいる。また、2014年7月1日は日本政府が臨時閣議で、集団的自衛権の行使を容認するための憲法解釈の変更を決定した。自衛隊の海外での武力行使に道を開くものとして、中国メディアの多くが批判的だ。
今回は、そんなタイミングでの片岡会長の発言がトラブルを招いたが、「政治的な意図も、なにもありません」と話している。
ちなみに、アルプス電気は片岡政隆会長の父で創業者の故・片岡勝太郎氏が1948年に兄弟とともに片岡電気(現アルプス電気)を創業。24年間社長、14年間会長を務め、電子部品のトップメーカーに育てた。
片岡会長は家電大手のシャープを退職後、同社に入社。1988年6月に社長に就き、勝太郎氏と同様に24年間にわたり社長を務め、2012年に栗山年弘常務に社長を譲った。