現行で年間100万円が非課税となる少額投資非課税制度(NISA)の非課税枠について、甘利明経済財政・再生相が拡大に意欲をみせた。2014年6月28日、福岡県久留米市の講演で、「たとえば、200万円に拡大してもいいのではないか」と述べた。
NISAは14年1月にはじまった。株式や投資信託を年間100万円以内で買った場合、配当や売却益が非課税になる。非課税適用期間は最長5年で、非課税枠の上限は500万円になっている。
甘利氏は「(5年で)1000万円(までの投資)を非課税にすれば、普通の人が株式市場にどんどん参加していく」と強調。また講演後、記者団に「非公式に官房長官と話をしているが、具体的な設計は自民党税制調査会などと相談して進めていく」とも話した。
政府は6月に閣議決定した新たな成長戦略で、NISAについて「普及促進に向け、制度の趣旨や利用者のニーズを踏まえた施策の推進や、投資家の裾野拡大を図る」としている。