秋田県内の学校、「韓国への修学旅行」続々中止 セウォル号沈没で「交通機関」不安視

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   秋田県内の中学・高校が、予定していた韓国への修学旅行を続々と取りやめている。

   秋田空港-ソウル便の利用を促進させるため、県は韓国への修学旅行に補助金を出している。しかし、セウォル号沈没事故などにより不安感が増したこともあり、各校は旅行先を変更。あげくの果てに、補助金やソウル便そのものの是非にまで発展している。

定期便の往復利用で「補助金」

   秋田県では、秋田空港(秋田市)からソウル(仁川)への定期便を運航している。この利用を促進するため、県は「秋田韓国交流促進事業費補助金」を用意し、定期便の往復利用を条件として、修学旅行などでの渡韓に補助金を出している。

   補助金には「一般枠」と「修学旅行枠」がある。修学旅行枠では航空運賃相当の経費について、1人あたり2万円を補助。また中学生に限り、パスポート取得経費として1人あたり1万1000円も補助される。一般枠では同一団体への支援が3回に限られているが、修学旅行枠には回数制限がなく、毎年受給することも可能だ。

   J-CASTニュースが県の観光振興課に話を聞いたところ、トランジット(乗り換え)などでソウル便を利用する学校は4校あるが、韓国を目的地とした申請はいずれも撤回されたという。旅行先を変更した理由については、セウォル号沈没事故や地下鉄事故などで、韓国の交通機関を不安視したためとみている。

   課によると、12年度にはトランジットを含め27校が申請していたが、13年度には北朝鮮の弾道ミサイル発射などで10校に減少した。なおソウル便は週3便あったが、7月26日から10月25日まで運航休止されると発表されている。佐竹敬久県知事は、運航休止を受けてコメントを発表。セウォル号事故による韓国内での旅行自粛ムード、日韓関係や円安による日本人観光客の低調な動き、韓国への修学旅行が減少する見込みなどが重なった可能性を示している。

ツイッターでは「親日国にいかせてやれ」

   日韓関係のギクシャクが続いていることから、日本のツイッターでは行先変更に「当然だ」との声が多い。また韓国旅行に補助金を出すこと自体にも疑問が出ている。

「いままで修学旅行で訪韓していることにびっくりです」
「って言うか…補助金使っていままで何してくれちゃってるの…でしょうに…」
「血税で韓国に行くための補助金なんてだすなよ…反日国ではなく親日国にいかせてやれ」

   なおソウル便の維持については、県議会からも疑問の声が上がっている。6月26日の読売新聞「YOMIURI ONLINE」は、25日の県議会産業観光委員会の様子を伝えた。県は10月下旬の運航再開を目指すというが、議会の各会派からは辛らつな意見が出ているという。

   記事では「修学旅行の利用に頼りすぎていたのではないか。国際交流が目的というが、修学旅行後に再び韓国を訪れている人はどれだけいるのか」「ソウル便への県民の視線は厳しい」などと、県民の声をくんだ議員の声も報じられている。

   航空便維持のため、公費を投入するのは他の自治体でも行われている。鹿児島県は13年、鹿児島-上海便維持のため、県職員を上海へ派遣する「短期特別研修事業」を行った。伊藤祐一郎県知事は当初1000人を派遣するとしていたが、反発などもあって最終的に約300人に絞り込まれている。

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