赤字でも払わなくてはいけない 外形標準課税、中小企業への拡大検討

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企業が雇用を増やせば増やすほど増税に

   この問題について、アベノミクスとの矛盾を指摘する声もある。法人税率引き下げには、企業の負担を減らした分を賃上げや雇用増などで労働者に還元させ、成長を持続させようという狙いがある。しかし、外形標準課税は従業員への給与総額が課税対象になるため、企業が雇用を増やせば増やすほど増税になり、雇用拡大や賃上げを抑えるというマイナス効果があるというわけだ。

   14年末は、15年10月に消費税率を予定通り10%に引き上げるかどうかを判断する時期でもあり、税制改正論議と重なる。4月の消費税8%への引き上げで、消費者の負担増はもちろん、中小企業でも駆け込み需要の反動による売り上げ減や仕入れ金額の高騰などの影響を6割以上が受けているとの調査結果(中小企業家同友会全国協議会5月調査)もあり、消費税増税・外形標準課税がセットで「庶民や中小企業に増税しながら、黒字の大企業に減税するのか」との批判が起きる可能性もある。

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