ブロプレス疑惑の処理をどうするか
長谷川社長就任以降、現場では混乱が少なくない、との声がある。外部から採用された外国人が上司に就き、いたたまれなくなった生え抜き社員が辞めるケースが出ているというのだ。「優秀な研究者の流出が続けば、武田薬品の基盤自体を壊しかねない」(同)との見方もある。
ウェバー氏は社長に就任後、こうした社内外の混乱をうまく収めねばならない。さらにどんな社員も認める成長に向けた道筋を示すことが必要だ。創業230年という老舗企業だけに、経営の手綱さばきも一筋縄ではいかない。
折しもウェバー社長就任を前に、武田薬品には大問題が浮上している。降圧剤カンデサルタン(商品名ブロプレス)の臨床試験に関する疑惑だ。同社は6月20日、社内調査結果を公表し、試験の企画段階から会社が全面的に関与し、有利な結果を導こうとしていた事実を明らかにした。この問題での信頼回復も含め、ウェバー氏に課せられた責務は重い。