サントリー次期社長の新浪剛史氏 ローソン立て直した辣腕の「素顔」は

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佐治社長「この人は立派にサントリーを経営してくれると思う」

   新浪氏がサントリーの次期社長に――。複数の報道が出た2014年6月24日、サントリーは「本日、一部報道機関において当社社長人事に関する報道がありましたが、当社が発表したものではありません。また報道された内容について、具体的に決定した事実はありません」と発表した。

   ところが、サントリーの佐治信忠社長は同日、東洋経済オンラインの直撃取材に対して新浪氏を新社長に迎えることを事実上認めた。慶應義塾大学の先輩後輩の間柄で昔からのゴルフ仲間。気心が知れているうえ、国際経験が豊富でローソンを成長させた経営者としての実績を高く評価する。そのうえで、

「私の勘としても、この人は立派にサントリーを経営してくれると思う。だから選んだ」

と明言した。佐治氏自身は会長として、当面は二人三脚でサントリーを動かしていく青写真も描いているようだ。「できたら新浪さんに、将来的にはなってもらえたらいいなとずっと思っていた」と、後継者として長らく待ち焦がれていた意中の人物だったことも明かしている。

   ローソンは3月24日、玉塚元一COO(最高執行責任者)が5月1日付で社長となり、新浪氏が代表権のない会長に就く人事を発表していた。社長交代劇は、もしかしたら新浪氏のサントリー社長就任の話を含んでのことだったのか。

   新浪氏は以前から、自身の経営哲学として「経営はアートな面がある」と語っている。論理的な思考だけでは足りず、直感的に判断しなければならない場面が少なくないというわけだ。創業から115年のサントリーの伝統経営に、新浪流の哲学が新しい風を呼び込むか。

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