現役市長としては全国最年少の岐阜県美濃加茂(みのかも)市の藤井浩人市長(29)が、中学校の雨水ろ過機導入をめぐって業者から賄賂を受け取っていたとして、愛知県警は2014年6月24日朝から藤井市長から事情を聞いている。
藤井市長が任意同行に応じたのは午前7時頃だが、その約1時間後にフェイスブックとツイッターを更新し、自らの疑惑を報じる記事にリンクを貼りながら「収賄なんて、事実無根」などと書き込んだ。自治体の首長がソーシャルメディアを使って報道内容に反論することは今では一般的だが、記事そのものにリンクまで張るのは珍しい。
コメント欄には「がんばれ!負けんな!!」
事情聴取について最初に報じたのは毎日新聞だ。2時30分、ウェブサイトに「愛知県警、聴取へ…事前収賄の疑い」と題した記事を掲載した。記事によると、藤井市長は市議時代の13年春ごろ、名古屋市の経営コンサルタント会社社長(43)から、市長当選後に便宜を図る見返りに現金数十万円を受け取った疑いが持たれている。この記事では「愛知県警捜査2課は近く、任意で事情を聴く方針を固めた」と報じていた。
藤井市長は7時48分、記事にリンクを貼りながら、
「こんな記事が出てしまいました!」
「収賄なんて、事実無根なので、しっかり捜査には協力し潔白をはらしたいと思います!」
とフェイスブックとツイッターに書き込んだ。コメント欄には、早くも
「がんばれ!負けんな!!」
「頑張ってください!応援しています!」
といった激励の声が相次いでいる。
藤井市長は午前7時頃に愛知県警の任意同行に応じ、県警本部(名古屋市中区)で事情聴取が行われている。書き込みは美濃加茂市から名古屋市に移動する車中から行われたことになる。