国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産委員会は、中国とカザフスタン、キルギスの3か国が共同で申請していたシルクロードの世界文化遺産登録を、2014年6月22日に決めた。登録されたのは中国と欧州を結んだシルクロードのうち、長安(現在の西安)や洛陽から敦煌を経て中央アジアに至る「天山回廊の道路網」で、全長は約8700キロ。
構成資産は、交易による繁栄を背景につくられた都市、宮殿、仏教寺院を含む中国22か所、カザフスタン8か所、キルギス3か所の、あわせて33か所。ユネスコは天山回廊について「ユーラシア大陸の文明・文化を結び、広範で長年にわたる交流を実現した活力ある道」で「世界史の中でも類いまれな例」と位置付けた。