「技能労働者」の日給、震災前から7~9割も上昇 人手奪い合う建設業の人手不足は本当に深刻

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日給で、とび工が2万3800円、溶接工が2万6300円

   厚労省は、「建設業では重機オペレーターをはじめ、資格や経験が必要な人材が重宝される傾向で、アルバイトよりも正社員として採用するケースがほとんど。人手不足のため、業者間で技能労働者の奪い合いが起こっている状況です」と説明する。

   そんなことから、建設業の土木作業員や重機のオペレーションなどのアルバイトの給料は、急上昇している。6月16日時点で、ハローワークでは日給で7000円~8000円、月給では16万8000円~21万5000円程度が相場だが、なかには日給で1万円、月給24万円で募集する建設業者もある。

   これが型枠工やとび工、溶接工などの資格を有する「技能労働者」になると、さらに上昇。たとえば、コンクリートを流し込み固める枠をつくる型枠工が、東京で日給2万2800円、とび工が2万3800円、溶接工が2万6300円(国土交通省の公共工事設計労務単価ベース、2013年12月)と、東日本大震災があった2011年3月以前と比べると7~9割も上昇している。

   国土交通省によると、こうした技能労働者は、2008年以降はおむね過剰傾向にあったが、11年7月から不足に転じている。震災の復興工事が進む東北に多く集まる傾向にあるため、東京などでは人件費が急上昇しているようだ。

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