小中学生「夜9時以降はSNS&メールダメ」 兵庫・多可町が「やりません呼びかけ」運動開始

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   小中学生に午後9時以降のEメールやソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の利用自粛を呼びかける――そんな運動が兵庫県多可町(たかちょう)で始まる。

   あくまで「運動」なので条例化されず罰則もないが、ネット上では「自治体ではなく、親がしつけるべきなのでは?」との疑問も出ている。

多可町役場「意識を醸成できたら」

夜9時以降は使えない
夜9時以降は使えない

   多可町教育委員会は2014年7月から、町立の小中学校全10校に通う児童・生徒に対して、夜9時以降のLINE(ライン)やカカオトークなどの無料通話アプリ、フェイスブックやツイッター、メールの使用をやめるよう呼びかける。告知ポスターを全校に張りだし、町教委の機関紙を全世帯に配布して協力を求める。

   町教委は13年12月、町内の全小中学生1980人を対象に、アンケートを実施した。その結果、40.6%が「LINEをしたことがある」と答え、中学生だけに絞るとLINE経験者は58.3%にのぼるとわかった。また保護者から「午前2時、3時までやりとりしている」などの声もあり、町のPTA協議会の発案で、今回の「夜9時以降SNSやりません運動」が行われることになった。

   ここ最近、無料通話アプリでの「既読スルー」が社会問題化している。リアルタイムに返信しないと、仲間外れにされるというのだ。特に小中学生では「いじめ」の原因にもなりかねない。自治体主導で使えない時間帯を作れば、学校の友達も使えず、トラブルの原因は減るように思える。一方で、ツイッターなどでは「本来は親がしつけるべき」との声も多い。

   多可町こども未来課は、J-CASTニュースの取材に対し、保護者だけでなく、教育委員会や学校などが一体となることで「意識を醸成」したいと答えた。7月以降、各中学校の生徒会と連携し、生徒自身も巻き込んで「やりません運動」を展開。ポスターや機関誌以外の活動も考えているという。

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