これまで女性から冷ややかな目で見られがちだった「ぶりっ子」がここ最近、ネガティブなイメージを払しょくしつつある、という。
そう主張するのは、「モテ」を意識したファッションや特集でおなじみの「CanCam(キャンキャン)」(小学館)だ。2014年7月号では「"ぶりっ子"でいったい、何が悪いっ!?」という開き直ったコピーで、「新しいぶりっ子」を紹介している。
男女どちらに対しても「ぶりっ子」を使い分け
「ぶりっ子」は元々、男性の前でのみ甘えた声を出し、か弱く、無知なふりするというような、モテを狙った行動や言動をする女性のことを指していた。歓迎する男性が多い一方で同性の目は厳しく、「男はなんでぶりっ子に騙されるのだろう」「作られたキャラなのに」と、嫉妬や嫌悪感を抱く女性は少なくなかった。
しかし「CanCam」によれば、最近ではそうした「元祖ぶりっ子」のイメージが弱まり、男女どちらにも可愛がられる「新しいぶりっ子」が存在感を示し、人気を集めているという。その生態について専門家らは「相手に愛を持って、自分を最大限かわいく見せている」「対男性ぶりっ子と対女性ぶりっ子のふたつをうまく使い分けている」などと指摘。さらに誌面では読者アンケートに基づき、特徴的な18項目を列挙している。
項目を詳しくみてみると、「くしゃみがかわいい」「リアクションに擬音が多い」「変顔がかわいい」「すっぴん風メイクがうまい」というように、かつてのイメージと変わらないものも含まれているが、かなり印象の異なるものもある。
たとえば、これまでは男性だけにするものと思われていた「軽めのボディタッチ」や「相手の目をジッと見て会話」は、新しいぶりっ子の場合、相手が女性であっても同じようにふるまうという。
また「最初から"できないアピール"をしない」「弱音をはかない」「縦社会に順応している」という特徴は、「無知」「非力」を演じていた元祖ぶりっ子とは真逆ともいえる。多くの人にモテたいという気持ちから、仕事に対しても前向きなのだそうだ。
「マメにプレゼントをする」「ホメ上手」「思ったことをかわいく表現する」といった点については「ぶりっ子」どころか、相手のいいところを見つけ、気配りをすることができる女性という印象だ。