「最も有力な説、に留めておくほうがいいのではないか」
05年10月24日付けの読売新聞を読むと確かに、
「国際サッカー連盟は、日本に伝来した中国の蹴鞠をサッカーの起源の一つと認定している」
という記事が掲載されている。中国の新聞「人民網」04年7月16日付けによれば、FIFAのブラッター会長が04年7月15日に「第3回中国国際サッカー博覧会」の開幕式に出席し、「世界のサッカーの発祥地は中国である」と宣言した。04年初めにFIFAが、サッカーの起源を古代中国の「蹴鞠」と認定したことを受けたもの、と書いている。その後、中国ではサッカー博物館を開館したり、サッカーの記念コインなどを出したりしている。
この「蹴鞠」というのは紀元前3世紀ごろの黄帝の時代に軍事訓練として考案されたもので、日本にも伝わってきた。ただし、日本の蹴鞠は蹴るだけだったが、中国では1チーム12人で構成し、鞠を奪い合いながらゴール(球門)に入れる球技として発展していったのだという。
こうしたことが事実であり、FIFAも認めているならサッカーは中国起源ということでいいのかもしれないが、イギリスやイタリアなどは「FIFAの一方的な主張」として認めてはいないようで、ネットでは、
「中国発祥が最も有力な説だ、に留めておくほうがいいのではないか」
などと考えている人もいる。