「いい母親役も悪い母親役もできるし、全て仕事にプラス」
水沢さんは「死んじゃえ」などと言ったことは「覚えてない」という。司会の江角マキコさんが「言われた方は覚えてますよね」とジュリアンさんに理解を示したところ、水沢さんの弁解が始まった。
「そんな優しいお母さんで、それが幸せとは限らないし、私はまず世間に迷惑をかけたくなくて、自分でまいた種は自分で刈り取りたいので、まず子供より借金を返すことが私のテーマだったので、仕事をいっぱいして、社会に迷惑をかけたくないってのが最初でした。そして残った時間で子供達を育てて、それはもう半端じゃない努力をしました。それを生かして芝居に役立てて、いい母親役も悪い母親役もできると思うし、全て自分の仕事にプラスと私は思います」
ジュリアンさんが「芝居の練習相手じゃん」と突っ込むと、「そうかもしれないけど、私はいい息子に育てたという達成感はあります」と返した。
さらに「ジュリアンに一つ言いたい」として、
「こんなにtop studentで頑張って、すっごく歌も上手いのにオーディションに受からない理由は、母親に対しての感謝の気持ちがないと思うんです。日本でミュージカルをやった時も、チケット400枚も売ったんですけど、全然感謝の言葉もなく、そういうささいなことなんですけど、何かそこで私を無視してるってことがオーディションの先生方の心に響かないんだと思う」
と、息子に注文まで付けた。
江角さんは「死んだ方がいいと言ったことは謝るべき。親として失敗したんだったらそれは認めて…」と諭そうとしたが、「でも私は6億5000万返しました、11年で」と聞かず。「親が子供にしてあげられる最大のプレゼントは教育」だと言い張り、息子をブラウン大学に入れ、ニューヨーク大学の大学院にトップで入り、奨学金を1200万円もらったことも自慢した。
江角さんから「6億返したとか奨学金あなたいくらいくらもらったわよね、っていうところで誇らしげなのはお母さんのエゴ。自分にとってこういう子供になってほしいっていう、それと違うことを言い出した時にヒステリックになって殴るっていうのは、そこに彼は愛は感じてなかったんじゃないのかなって思います」と言われるとやっとしおらしくなり、ジュリアンさんも家族問題評論家の宮本まき子さんから「あなたが『母親に会いたくない』って言ったのは会ったらお母さんを傷付けると不安だったから。自分も相手も傷付けない距離で親子間をやっていくことを考える時だと思う」と言われハッとした様子だった。最後は水沢さんがジュリアンさんと向き合って謝り、抱き合って一件落着となった。