PSYの二日酔い新曲ビデオに心配の声 「韓国のイメージ歪曲されるのでは…」

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   世界的ヒット曲「江南スタイル」で知られる韓国人歌手、PSY(サイ)さんの新曲ミュージックビデオ(MV)を巡り、韓国内のネットユーザーから「韓国のイメージが歪曲されるのではないか」という心配の声があがっているようだ。

   新曲タイトルは、二日酔いを意味する「HANGOVER(ハングオーバー)」。MVは2014年6月9日にYouTubeの公式チャンネルなどで公開された。

便器に頭突っ込み嘔吐、「爆弾酒」、中年女性と意気投合

 描写が赤裸々すぎる?(画像はYouTube上で公開された「HANGOVER」MVのスクリーンショット)
描写が赤裸々すぎる?(画像はYouTube上で公開された「HANGOVER」MVのスクリーンショット)

   「HANGOVER」は米ヒップホップ界のトップスターであるスヌープ・ドッグさんが参加した、英語とハングルのラップが入り乱れるヒップホップ色の強い1曲だ。5分弱のMVには、タイトルにふさわしい韓国特有の飲酒文化が描かれている。

   MVは目を覚ましたPSYさんが便器に顔を突っ込んで嘔吐を繰り返すシーンから始まり、コンビニで二日酔い解消ドリンクを飲んだり、大浴場に行ってリフレッシュしたりと、二日酔い経験者の「あるあるネタ」が続く。

   PSYさんが焼酎の杯をドミノのように倒しながらビールジョッキに入れて「爆弾酒」(種類の違うお酒を混ぜたもの)を作るパフォーマンスや、2人が中華料理店で互いの腕をからめながら一気飲みをする、飲みの席でおなじみの描写もある。中華料理店で知り合った中年女性とカラオケに行き、イチャイチャしながら踊るシーンなどは、PSYさんのコミカルな魅力が生きていた。

   9日には、PSYさんが所属する事務所の公式サイトが「米ビルボードがHANGOVERのMVを『とても面白い』と評価した」とのニュースを掲載した。YouTube動画の再生回数は10日19時半時点で2200万回を突破していて、注目度の高さがうかがえる。

ツイッターにも「酒の宣伝かと思った」「恥ずかしい」

   だが、韓国国内での評判は必ずしもいいものばかりではないようだ。ソウル新聞電子版は10日、「韓国酒文化テーマのサイミュージックビデオ『ハングオーバー』公開…ネチズン論議『おもしろく描写』VS『国会イメージ歪曲』」と題した記事を公開した。記事によると、国内からは「飲酒文化を具体的に表現していて、スヌープドッグさんが自然になじんでいる姿も面白い」という反応が多い一方で「韓国の飲酒文化を赤裸々に描写した」「韓国に対するイメージが一方的に歪曲されるのではないかと心配になる」といった反応も少なくないという。

   実際に韓国人ユーザーのツイッターを見てみても「ハングオーバーのMV、お酒の宣伝だと勘違いしたのは私だけ?」「恥ずかしい。韓国の飲酒文化が居酒屋で酔っぱらってサイドテーブルのおばさんたちと二次会のカラオケに行って、抱きしめて踊るだなんて、情けない」などと、あまり歓迎しない声が複数上がっている。国外からの反応はさまざまで、YouTubeのコメント欄には「完璧だ…美しい…」「これはひどいな」と賛否の声が寄せられている。評価欄は、高評価約28万に対し、低評価が約8万となっている(10日19時半時点)。

   PSYさんのMVといえば、2013年4月に発表した「GENTLEMAN」(ジェントルマン)でも議論を呼んだ。動画には「公共物を傷つけている」とみなされたものもあり、韓国の公共放送KBSは「放送不適格」として事実上の放送禁止処分にしてしまったと報じられていた。

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