ファンの投票でAKB48グループの新曲参加メンバーを決める恒例の「選抜総選挙」が2014年6月7日開票され、AKB48の渡辺麻友さん(20)が福岡・HKT48の指原莉乃さん(21)の連覇を阻止して初の栄冠を手にした。渡辺さんは「私がAKB48を守ります!」と宣言し、3位にはAKB48の柏木由紀さん(22)がランクインした。
このように「本店」の逆襲はあったものの、やはり勢いの良さが目立つのは地方勢だ。最も入選者を増やしたのが国内グループとしては最後発のHKT48で、入選者数が大阪・NMB48を上回った。HKTメンバーは次々に「さっしーのおかげ」「さっしーを超える誰かがいないと」と口にするなど、指原さんの「劇場支配人」としての手腕がグループとしての票数を押し上げた形だ。
全体の投票数はほぼ横ばいでも構成比が変化
総選挙には過去最多の296人が立候補。開票イベントで発表される「議席」の数も13年までの64から80に増えた。投票総数は13年比1.6%増の268万9427票で、13年と比較可能な64位圏内は同3.7%減の210万4905票とほぼ横ばい。だが、その構成比は変化し続けている。
64位圏内では、「本店」のAKB48は90万5528票を得たが、13年比で11.2%減少している。翻って地方勢を見ると、SKE48が1.7%減の48万4335票、NMB48が33.2%増の26万1549票、HKT48が56.0%増の36万8655票を獲得しており、特に西日本の伸びが目立つ。13年も首都圏に比べると地方の伸び率が高かったが、14年もこの傾向が続いている。
票の伸び率が最も高かったHKT48は、入選者も増えた。64位圏内は6人から11人にほぼ倍増。上位16人の選抜メンバーについても、宮脇咲良(さくら)さん(16)が11位にランクイン。指原さんと合わせると2人が選抜入りを果たし、山本彩(さやか)さん(20)しかランクインできなかったNMB48と逆転した。
例年との比較はできないが、80位圏内ではHKT48は13人がランクインし、やはりNMB48の12人を上回った。