日本の納豆、中国ではなんでも治す「神の薬」? 「長寿の秘訣」「万病に効く」…

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

   日本人の食卓には定番の「納豆」が中国で「万病に効く」との評判で人気になっている。さらには、「納豆カプセル」などといわれるサプリメントまで登場しているらしい。

   納豆は、日本でも最近の健康ブームのなかで注目され、「生活習慣病の予防に」などと摂っている人は少なくない。サプリメントでも売られているが、あくまで健康補助食品だ。

「心臓や脳血管疾患の救世主」と、「納豆カプセル」が登場

納豆は、中国で「神の薬」などといわれている?(写真は、イメージ)
納豆は、中国で「神の薬」などといわれている?(写真は、イメージ)

   「納豆は日本人の長寿の秘訣」「納豆は心臓や脳血管疾患の救世主」――。そんなふうにうたわれ、日本の納豆に由来するとされる健康食品が最近、中国市場で大きな人気を集めている。レコードチャイナが2014年6月4日、中国メディアの報道として伝えた。

   インターネットでは、納豆から抽出される「ナットウキナーゼ」配合の健康サプリメントが、「万病に効く神の薬」などと宣伝されたうえで販売されているという。

   「納豆」をネット検索すると、「100%日本輸入」「唯一の指定販売者」などといった広告が大量に目に飛び込んで来るそうで、たとえば「納豆ペプチドサプリメント 10箱」が3200元(約5万2000円)ほどで売られている。

   そんな納豆由来のサプリメントや、また納豆そのものが、「血栓や高血圧、高脂血症の救世主であり、疲労回復、老化予防、ガン予防、美容に効果がある」と喧伝され、さらには「血行をよくし、血栓を溶解し、高血圧や高血糖値を低下させる」などと多種多様な効能が記されている。それがネット通販だけでなく、デパートの発酵食品売り場やドラッグストアの健康食品コーナーでも同様のセールストークで売られているようなのだ。

   一方で、報道では「納豆カプセル」を購入した女性が、それを摂って体調を崩したケースを紹介。そのうえで、「納豆は食品であり薬ではない。健康食品は病気の治療効果をうたってはならない」と、専門家の証言をひろっている。

   納豆はタンパク質が多く、食べ過ぎれば痛風を誘発したり、腎臓への負担を増やしたりするリスクがある。

   全国納豆協同組合連合会は「中国市場では日本の納豆が多く出ていますが、現地でつくられているものもあります。ただ、品質ではやはり日本の納豆がいいです」と話す。そして、「たしかに納豆もタンパク質ですからね。ただ納豆に限らず、過剰に摂取すれば、からだにいいモノだって悪くなりますよ。日本では国が自然由来の食品、つまり納豆で健康被害が報告されたケースはないことを明らかにしています」と、胸を張る。

姉妹サイト