一目でスーパーカブと分かるとして認められる
そこで、問題のスーパーカブ。ホンダ創業者の本田宗一郎氏が開発を指揮し、1958年から発売を始めた。今では日本に加え、タイやインドネシア、ベトナム、ブラジル、ナイジェリアなど14カ国で生産されている。14年3月までの世界生産累計台数は8700万台を超え、160カ国以上で販売されるヒット商品になっている。
スーパーカブの特徴といえば、ハンドル下の白いレッグシールドやスクーターよりも大きめのタイヤだ。ホンダは2011年に特許庁に商標登録を出願したが、50年以上にわたり、こうした基本デザインに変更がなく、一目見ればスーパーカブだと分かるとして認めた。ホンダは「一貫したデザインコンセプトを守り続けた結果」としている。
お墨付きを得たことでスーパーカブのブランドにも磨きがかかるところだが、残念ながら商標が保護されるのは国内のみ。このため、国内へ「紛(まが)いもの」の流入を防止するのには一定の効果はありそうだだが、海外でのコピーバイクの流通を防ぐことはできないという。