日産スカイライン、ベンツエンジン搭載の衝撃 ダイムラーとの提携進めるゴーン氏のしたたかな戦略

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   日産自動車がスポーツセダン「スカイライン」に「メルセデス・ベンツ」のエンジンを搭載したことが、反響を呼んでいる。日本経済新聞など新聞各紙が詳報し、NHKも全国ニュースで取り上げた。

   スカイラインは日産を代表する看板車種で、日本車メーカーが主力モデルに他社メーカー、それも外国車のエンジンを載せるのは前例がない。これには、世界を代表する高級車メーカーである独ダイムラー(メルセデス・ベンツ)との提携を進める日産ルノー連合(カルロス・ゴーン会長兼CEO)のしたたかな戦略がある。

日産のニュースリリースを眺めてもどこにもない

ベンツのエンジンでスカイラインはどう変わるか
ベンツのエンジンでスカイラインはどう変わるか

   日産が発表したのは、2014年6月5日に発売するスカイラインの追加モデル「200GT-t」。2014年2月発売の現行スカイラインは日産製のエンジン(VQ35HR型)を積んだハイブリッドモデルだが、「GT―t」はメルセデス・ベンツEクラスと同じ2リッター直列4気筒のガソリンターボエンジンとなり、欧州で流行のダウンサイジングがセールスポイントだ。

   ところが、「GT―t」のカタログはもちろん、日産のニュースリリースを眺めても、エンジンがダイムラー製だという表記は見つからない。日産の公式発表には「高出力・低燃費・軽量な次世代ターボチャージャー付ガソリンエンジンを搭載」とあるだけだ。唯一、メルセデス・ベンツのエンジンとわかるのは、カタログの「エンジン主要諸元」欄のエンジン形式に「274930」と、見慣れない型番があることだ。

   この数字はメルセデス・ベンツのエンジン形式で、274型は現行のEクラスに搭載する2リッター直列4気筒ターボエンジンを指す。「GT―t」の出力、トルクはメルセデス・ベンツE250と同じだ。

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