朝日新聞千葉総局の50代記者が、千葉県庁で夜遅く行われた会見に泥酔した状態で出席し、机を叩いたり会見者に暴言を吐いたりしていたことが明らかになった。
深夜に突然開催が決まった会見に「ほろ酔い」状態の記者が招集されることは珍しくないが、実際に大トラを演じて会見を邪魔するのは珍しい。
会見は22時過ぎに始まった
問題が起こったのは、千葉県庁で2014年5月20日に開かれた「社会福祉事業団問題等第三者検証委員会」(座長・佐藤彰一弁護士)第8回会合後に行われた会見。この第三者委員会は、知的障害のある児童らが入所する袖ケ浦福祉センター「養育園」(袖ケ浦市)で、入所者の少年=当時19=が職員から暴行を受けて死亡した事件を検証するために設置されている。会合自体は非公開で、会合後の会見で座長がその内容を説明することになっている。この日の会合は21時45分まで行われ、会見は22時10分ごろから始まった。
第三者委員会を担当している県庁の健康福祉部障害福祉課は「会見の内容以外についてはコメントする立場にない」と口が重いが、総合企画部報道広報課では、「会見に出席した記者のうち泥酔した人がいて、登壇者に対して不適切な言動をした」と明かす。関係者によると、委員会事務局の県職員に「無能」などと罵声を浴びせたり、机を叩いたりしたという。
朝日新聞広報部「不適切な発言などで会見の進行を妨げたのは事実」
朝日新聞社広報部は、
「ご指摘の記者会見に当社の記者が出席し、不適切な発言などで会見の進行を妨げたのは事実です。関係者におわびするとともに、本人には厳重に注意しました。今後このようなことがないように記者教育の徹底に努めます」
と事実関係を認めるコメントを出している。
会見で記者が酒に酔って暴れるのは珍しいが、11年4月には、東京電力本店1階のプレスルーム兼会見場でフジテレビの記者が飲酒や焼き肉をしていたとして問題になったことが有名だ。