アニメ制作に携わる人物がツイッターで原作者を貶める発言をして、ネット上で批判されている。
「役に立たない」「妨害工作を繰り出してくる」などと言い放ったため、原作ファンらの怒りを買い、腹を立てた別の漫画家からもツイッターで非難されてしまった。
「原作者が現場に口出ししたいなら、自分でプロダクション作って」
「クールジャパン」の代表格とされるテレビアニメは国内で年間200本近く制作されるが、確実なヒットを狙うためすでに評価の定まった漫画やライトノベルが原作の作品も少なくない。原作の世界観があるので、アニメ化の際にイメージと異なる演出があると、原作者やファンからアニメ制作側に文句がつくことがある。
2014年7月から放送予定のライトノベル原作のアニメについて、あるアニメーターの男性が5月31日、ツイッターで突然不満をぶちまけた。「アニメ制作に於いて何一つ、石ころより役に立たないのが『原作者』という存在」だと言い、「役に立たないならまだしも、あの手この手で妨害工作を繰り出してくる輩がいる(-_-)。そんな数々の妨害にも負けず鋭意制作中です!」とツイートした。
投稿にはツイッターのハッシュタグ「#RAILWARS」が付けられていた。創芸者クリア文庫のライトノベル「RAIL WARS! -日本國有鉄道公安隊-」を指しているのは明らかだ。国鉄が民営化されていないパラレルワールドの日本が舞台で、「鉄道公安隊」に配属された主人公らの活躍を描いた作品だ。
続けてアニメーターの男性は、
「あ(・_・)、誤解なきように言っとくけど、良い『原作者の先生』も居ますよ、世の中には。一切口を出さないとか、もう死んでるとかね」
とツイートし、
「原作者が現場に口出ししたいなら、自分でプロダクション作って人を雇って生活の保障もして…ってなると、どーしても手塚治虫先生コースになっちゃうね」
とさらに煽った。
「憎まれてもやらないといかん」
この発言がネット上に広がり、
「アニメ期待してただけに残念で仕方がない」
「アニメーターの代わりはいるけど原作者の代わりはいないよ」
「原作から改変したせいでコケタ作品がいくらあると思ってんだ」
といったファンからの批判が相次いだ。
「RAIL WARS!」には直接関係ないが、別の漫画家などにもアニメ化をめぐる議論が拡大した。山本賢治さんは「ほんじゃテメェでオリジナルやれやカス」と切り捨てたほか、漫画脚本などを手掛けるSCA-自さんは、
「大人ぶって原作者が何も言わないと、大変な事になります。実際、あまり口を出さなかったら、ユーザーは元より関係者までに怒られましたもの。原作者は原作を守る義務があるのです。憎まれてもやらないといかん」
とツイートしている。