すでに日本側に通告している可能性も
具体的な人数に言及する識者もいる。武貞秀士・拓殖大学大学院特任教授は同日夕方に日本テレビで放送された「真相報道バンキシャ!」で、
「日朝関係筋から聞いたが、実は特定失踪者の中の2人は名前を特定して、宋日昊(ソン・イルホ=日朝国交正常化交渉担当大使)の元部下が日朝関係筋に2名の名前まで言っているという話がある。そこまで北朝鮮が掌握しているから、この文言を入れることができた。すでに日本側に通告している可能性もある」
と話している。
政府が認定した拉致被害者12人のうち、これまで北朝鮮は「8人死亡、4人は入境せず」と主張している。北朝鮮が説明する死亡理由の大半は交通事故やガス中毒といった不自然なもので、仮に本当に死亡していたとしても、日本側を納得させるには程遠いものだった。
今回の再調査では、北朝鮮側は「特別権限(全ての機関を対象とした調査を行うことのできる権限)が付与された特別調査委員会を立ち上げる」としており、特別な体制で臨む考えだ。日本側も調査の進捗を確認するために職員を平壌に派遣することも検討されている。こういったことから前回調査よりも調査の精度が上がる可能性が高く、生存者発見への期待の高さに結びついている。