味ぽんのミツカン、海外で大勝負に出た パスタソース事業を2000億円で買収、甘いか酸っぱいか

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8代続く老舗メーカー、納豆でも成果

   ミツカンの創業は江戸後期の1804年。酒造家から分家した初代「中野又左衞門」が、江戸で流行の兆しがあったすしを見て「すしには酢が必要だ」と思いつき、酒粕を原料とした酢づくりを始めたのが創業の物語だという。

   地道に祖業の酢づくりを守りながら大ヒット商品「味ぽん」なども生みだし、当主の名前が途中で「中野」から「中埜」に、「又左衞門」が「又左エ門」に変わりつつ現在、8代に及んでいる。1997年には本格参入した納豆事業が国内で高いシェアを維持して経営の柱となるなど、経営の安定・多角化も順調に進めてきた。

   しかし、「国内有力メーカー」の地位に甘んじず、海外展開を進めているのが今のミツカン。サントリーホールディングスなどと同様、思い切った決断力は非上場オーナー経営の強みとも言える。

   過去にはビールやハンバーガーショップにも挑んだ歴史もある。そのチャンレジャー精神が今回も生きていたということだが、ミツカンの挑戦の成否は、市場収縮に直面する日本の食品業界の行方を占うことにもなりそうだ。

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