農業法人の参入で、「やりたい人が仕事に就きやすい環境に」
一般に、農作業のアルバイトは、野菜や果物の収穫の手伝いや、種や苗の植付け、雑草の除去などを行うのが主な仕事。数日の短期から数か月の長期まで、住み込みで働くケースが少なくない。作業は朝早くから夕方までと、「体力勝負」で「キツイ」イメージがある。
給与のほうも、インテリジェンスグループの求人情報サイト「an」によると、「日給としては平均6000~8000円ほどと決して高くはありませんが、基本的に1日3食の食事や宿泊スペースも支給されますので、食生活費や滞在費をほとんど負担する必要がありません」と説明。また、リクルートグループの「タウンワーク」をみると、農業法人などの求人が多い北海道の場合で時給850円前後と、やはり決して「高給」ではない。
とはいえ、「農家のおしごとナビ」を運営する「あぐり~ん」は、「農業法人の参入が増えてきたことで、農業をやりたい人が仕事に就きやすい環境になりつつあります」と話す。
たとえば、基本的に農業には労働時間の制限がない。それが異業種が運営する農業法人の参入が活発になったことで、「休みを増やすなど、働きやすさを重視する傾向にあります」と指摘する。
さらには、寮や社会保険を完備したり、月給制にして長期雇用を増やしたりもしている。
もっとも、自然や動稙物が相手なだけに、時間どおりにきっちり仕事が終わることのほうが難しいとも思える。月給制で時給換算したら、結果的に最低賃金並みだったなどということも起こり得るのかもしれない。