ふだんは「第3のビール」、祝い事には「プレミアム」
前出のサントリー酒類の調べでは、家庭でプレミアムビールを飲む回数の増減を聞いたところ、1年前と比較して「増えた」と答えた人は40.8%にのぼった。また、4月の消費税増税後にプレミアムビールを飲むことが増えるかの問いには、9割以上が「増えていくと思う」もしくは「あまり変わらないと思う」と答えた。
プレミアムビールが人気なのは、景気の回復傾向による後押しが強いようだ。
一方、プレミアムビールは、男性が父の日や、お中元やお歳暮のギフトとして、もらってうれしいものの上位にある。
ビール市場では「高級」志向と「低価格」志向の2極化が進んでいるとされる。ふだんは低価格の「第3のビール」を飲んでいても、祝い事やギフトには高級感のある「プレミアムビール」を飲んだり、贈ったりしている。消費者は、この2つのビールを飲み分けているようだ。
2014年5月17日号の週刊ダイヤモンドは、「ビール4社揃って投資拡大 プレミアム覇権巡る夏の陣」と題して、今夏のお中元商戦で、ビール大手のプレミアムビールが激突するとしている。
サントリーホールディングスの「ザ・プレミアム・モルツ」は、2013年のお中元期が前年同期比5%増、13年のお歳暮期は同14%増と伸ばした。14年のお中元期は20%増の350万セットが目標。他社の参入もあって競争が激しくなる中で、「目標達成に向けて、頑張っているところです」と話している。