ゼンショー「ストによる閉店は1店舗もない」 すき家ストライキ運動は幻に終わった?

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千葉合同労組の申し入れは工場勤務者

   なお、千葉合同労組から申し入れがあったことは事実であり、現在回答を検討している段階とのこと。だが、こちらを通して申し入れを行ったのは、すき家店舗のアルバイト店員ではなく、ゼンショーの工場に勤務している1人。工場自体は通常どおり稼働中だという。

   また、ゼンショーグループのパート・アルバイト専用労働組合「ゼンショーユニオン」からも27日までに団体交渉の申し入れがあったというが、こちらも人数は数名という。申し入れがあったのはこの2団体のみで、ゼンショー社員やパート・アルバイト、工場勤務者の9割が入っている労働組合「ゼアン」からも申し入れはなかったそうだ。

   「すき家」のアルバイトを巡っては、店を一人で回す「ワンオペ(ワンオペレーション)」など厳しい労働環境が問題視され、3月ごろからは仕込みに手間のかかる鍋メニューが導入されたことも重なり、人手不足が深刻化。閉店や営業時間の短縮に追い込まれる店舗が相次いだ。それでも担当者は「短縮営業や一時閉店の店舗は4月時点で123店舗ありましたが、ここ最近は数店舗におさまっています」として、人員不足が改善されつつあることを強調した。

   ちなみにゼンショーのトップである小川賢太郎社長は、東京大学に進学するも全共闘運動に関わり中退した「革命家出身」の経営者として知られる。「世界から飢えと貧困をなくすことという、10代のころから命題は変わっていない」として、2010年の日経ビジネスによるインタビュー記事では全共闘の活動や、港湾会社の現場で港湾労働者として過ごした若き日のエピソードを熱く語っていた。

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